●7月6日

◆小説…その7(幕末物)

幕末には魅力的な人物が多数出てくる。
これは司馬さんや子母澤さんの小説の力によるものが大きいとは思うけど…。
幕軍、官軍。どちらサイドから読んでも人そのものの性格は変わらない。
これは自分で調べた史実に対する絶対の、揺るぎない自信と歴史に対する愛情のかけかただろう? と、私は思っている。

後に読む事になる、『坂本竜馬』や『勝海舟』、長州は『高杉晋作』とその師匠である『吉田松陰』 すごく魅力的な人々である。
単に今の時代には当てはまらないような破天荒な人が多いのも事実だが…(^-^;
ただ、勝海舟には現代に出てきてもらって、今の政治に喝を入れてもらうのもいいかもしれない(笑)

さて、坂本竜馬。
最初に触れたのは子母沢寛さんの『新撰組始末記』
何故、新撰組の始末記に関係ない坂本竜馬が…??
と、思われる方も多いだろうが、実は『坂本竜馬暗殺』の刺客の中に元新撰組の原田佐之助(漢字合っていますか?年とると不確かでいけねいや(苦笑))がいたらしいという説があって、それで新撰組関連のお話として載せたんだろうね。

書かれていた内容は次の通り…。
京都のお店の蔵に身を寄せていた竜馬の元に陸援隊の中岡慎太郎がやってきた。
久しぶりの再会に喜んだ竜馬は「肉を食おう」と小僧に使いを頼んで、買いに行かせて2階で話し込んでいた。
その時、多数の侍がやってきて、付き人に「坂本先生は御在宅か?」と聞いて、書簡(名刺?紹介状?)を差し出した。
それを持って付き人が2階への梯子を登りかけた時、『坂本竜馬は2階にいる!』と確信した刺客達は問答無用で付き人を切り倒して2階に上がる。

この時、竜馬は下に向かって「ほたえな(土佐弁で騒ぐなの意)」と一喝している。
ここを私は読み間違えたのだが(苦笑)私は最初、この一喝を刺客に放ったものだと読んだ。
けれど事実は、下で付き人が騒いでいるのだと勘違いした竜馬が付き人に向かっていったらしい(^-^;
それはともかく、2階に竜馬がいる事を知った刺客達は一斉に2階に乗り込み竜馬と中岡をめった切りにして帰っていく。
竜馬はほぼ即死だったが、最後まで中岡の心配をし、名前も偽名でしか中岡の事を呼ばなかったそうである。
これらは虫の息であった中岡が救助されて、死ぬまでに語った史実であるらしい。

『竜馬、格好いい』ある意味尊敬もした。
刺客を目の前に「ほたえな」と一喝(勘違いしてます(苦笑))
で、竜馬の本はないのか?と探したらありました。
ありがたい事に作者は司馬遼太郎さん。
これは面白いに違いない。で、出会った本が『竜馬が行く』

読んだ〜。面白かった〜。
全8巻だったかな?
全然飽きる事はなかった。
また更に興味を引く新たな人物たちに出会う。これも面白い。
『本町筋のよばあったれ(寝小便たれ)』と言われ苛められ、半町も先から泣き声が聞こえてきたという竜馬が、剣術を学びだしてから、変わった。
師匠すらも、じっと顔を覗き込んで「お主、妙じゃぞ」と言ったそうだ。

だが、剣術の腕は見る見る上がり、ついには大目録(一般に言う免許皆伝)まで取ってしまう。
師匠も興奮して「ご子息は剣で(飯が)食っていけますぞ」と坂本家に竜馬の剣術修行を促した。と言われる。
何がよいか?と問われて、されば有名な千葉道場がよろしかろう。という事になって、北辰一刀流の千葉周作の弟が営んでいる方への紹介状をもらう。
ここから、おそらくは運命という歯車が竜馬という部品を手に入れてしまったのだろう。
江戸での修業時代に『黒船来航』を間近で見、『奸賊、勝を切る!』と、いきまく千葉家の息子。重太郎にお供して勝海舟を間近に見、話も聞き、その場で弟子に収まった事も…。

それからの日本の行く末を見据えた大きな意志の仕業としてもおかしくないだろ?っていう気にもなる。

今日は挫けたので(苦笑)続きはまた今度…。

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